One to Oneマーケティングとは?成功法則と代表的な手法

お客様一人ひとりの要望に合わせてマーケティング活動を展開する「One to Oneマーケティング」が、近年ますます注目を集めています。その要因として挙げられるのが、消費者ニーズの多様化。スマートフォンやタブレットなどの携帯端末が普及したことによって情報収集が容易となり、消費者のニーズはますます多様化してきました。それに伴い、従来のマスを中心とした画一的な情報発信では、細かな要望に応えづらくなっています。今回は、One to Oneマーケティングの具体的なメリットや成果につながる代表的な手法をご紹介します。

One to Oneマーケティングのメリット

One to Oneマーケティングは、文字どおり、1対1のような小規模の属性グループに対して、最適なビジネスアプローチを選択していく手法です。こうしたマーケティング法は1990年代はじめから提唱されていたものの、当時はこの考え方を具現化できる技術に乏しく、なかなか浸透しませんでした。IT技術の発展に伴い、個別のデータを収集し情報発信できるようになったことから、One to Oneマーケティングを取り入れる企業が徐々に増えています。

One to Oneマーケティングには、「購買率が高まる」「費用対効果に優れる」「ファン化の促進」などのメリットがあります。個別に最適なアプローチをするので、画一的に情報を発信していくマスマーケティングに比べて購買率が高まるのが大きな利点です。また、購入率の高い優良セグメントのみに最適なアプローチを行えば、すべてのセグメントにアプローチするより費用対効果に優れています。さらには、自分が欲しい情報だけを得られるというお客様の立場から、ファン化を促進させることも可能です。

このように、One to Oneマーケティングは企業にとってもお客様にとっても、メリットが多い手法といえるでしょう。

成功させるために必要なこととは?

One to OneマーケティングはITの進化とともに発展してきました。そのため、実践時にはITツールの活用法ばかりに目がいきがちです。しかし、ITはあくまでもツールのひとつ。One to Oneマーケティングでの成果を上げるためには、他のマーケティング活動と同様に、本来の目的を整理することから始めましょう。

目的整理のチェックポイントは下記の通りです。

  • Who 誰に?

One to Oneマーケティングは、属性別に顧客を分けて最適なアプローチしていく手法。そのため、ターゲットの明確化はとりわけ重要な項目です。「20代女性」といった曖昧なターゲット像ではなく、「24才OL、事務職、未婚、都内在住、趣味は読書」といったように、できる限り具体化しましょう。具体化すればするほど、アプローチの方法を生み出しやすくなります。また、「○円以上の購入者」や「新規客」といったように、自社が獲得したいセグメントに絞り込むことも重要です。

  • What どんなサービスを?

ターゲットとなるお客様層に対し、どのようなインセンティブを提供できるのかも明確でなければいけません。お客様の立場に立って、どんな商品やサービスを提供すれば満足度を高められるか、具体的な内容で検討するのがポイントです。複数回の購入があるお客様であれば、購買履歴をもとにおすすめ商品を提示するのも一案です。新規顧客の獲得を考えるなら、限定クーポンの配信といったアプローチが有効でしょう。

  • When どのタイミングで?

インセンティブを提供するタイミングも重要です。例えば、Webサイトに新規訪問したお客様に、アクセスから1カ月後にインセンティブを提供するのでは遅すぎるかもしれません。機会損失とならないように早めのアプローチが効果的です。
一度だけのアプローチでは、お客様に忘れられる可能性があります。Web閲覧の3日後に一度フォローし、2週間後に再度フォローをかけるといったように、適度な間隔でコンタクトとるべきです。

  • Where どのような媒体で?

ターゲット層やサービス内容が明確になったとしても、情報が届かなければ意味がありません。ターゲット層が主に使用する媒体を選ぶ必要があります。どの媒体を通じてサイトにアクセスを行ったのかも、セグメント時の条件に加え、より具体的な媒体を抽出できるようにしてみましょう。

One to Oneマーケティング実践における代表的な手法

目的整理を行ったあとは、いよいよ実践。細やかなニーズに合わせてアプローチを行うという考え方は同じでも、具体的な動き方としてさまざまな手法があります。代表的なOne to Oneマーケティングの手法のなかから、自社の目的にマッチするものを選びましょう。

マーケティングオートメーションの導入

One to Oneマーケティングで成果を上げるには、細やかなセグメンテーションを行う必要があります。そのうえで、メール配信やインセンティブの提供を行うことになるため、人的リソースのみでの対応ではかなりの労力がかかります。そこで、そうしたセグメンテーションから実際の施策までを自動化する「マーケティングオートメーション(MA)」が使われるようになりました。サイトにアクセスしたお客様個々のデータを分析し、セグメントからアプローチ法の選択、インセンティブとなるメールの配信まで、すべての流れを自動化させて動かすものです。配信忘れのような人的ミスを防ぎ、膨大な見込み客へのアプローチが可能となります。

レコメンデーション(レコメンドエンジンの導入)

レコメンデーションとは、いわば「あなたへのおすすめ情報」です。自社・他社を問わず、お客様のサービス購入履歴を基に、関心が高いと思われる商品情報を提示し、購入を促すという手法となります。お客様が興味関心のある商品やサービスを閲覧した、もしく購入したというデータを元にアプローチを行うため、非常に合理的なインセンティブの提供が可能です。

リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、自社サイトの閲覧履歴を持つお客様に対して、他サイトでも同様の広告を表示させる方法です。Webサイトでの動きを記録するCookieの情報を利用するもので、お客様を追跡し、興味関心を維持させたまま、継続的なアプローチを行うことになります。一度見ただけでは商品の購入に至らないお客様も多く、繰り返し情報を提供することで、購買意欲を高めるのが大きな目的です。とりわけ、新規客に有効な方法といえるでしょう。

ランディングページの最適化

ランディングページ(LP)とは、ある商品やサービスを販売するために、通常の商品サイトとは独立させて制作するWebページです。One to Oneマーケティングでは、ユーザーのCookieの情報をもとに、ユーザーが訪問にあたってページ内容を変化させることでアプローチを行うという手法があります。初めて訪問するユーザーには会員登録を促すようなメッセージを表示させたり、すでに行動履歴があるお客様に対してはおすすめ商品を紹介するページに誘導したり、購入率を高めるインセンティブが提供できます。

上述した手法はあくまでも代表的な例であり、他にもさまざまなアプローチ法があります。どんな方法を使うにしろ、目的からずれてしまうと成果が期待できません。施策を検討しているうちに、施策を実施することそのものが目的となってしまわないよう注意しましょう。

One to Oneマーケティングでファン化を促進させよう

One to Oneマーケティングは、消費者の価値観が多様化している現代において、非常に効果的な手法です。目的整理をしっかり行い、目的に合わせた手法を選択してください。LTV(生涯顧客価値)を高めるためにも、自社に対する根強いファンを育てていきたいと考える企業は多いことでしょう。その点でも、One to Oneマーケティングは大きく役立ちます。購買意欲を高めるとともに、ファン層を広げるOne to Oneマーケティングを積極的に活用してみましょう。

 

参考:

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