口コミでの拡大効果を発揮!コミュニティマーケティングとは?

ITの発達で、より多くの情報を集められるようになったことで、消費者の購買決定プロセスは複雑化しました。そうした背景から、これまでのマスマーケティングは効果が出にくくなっているのが現状でしょう。一方的に単一化された情報を流すアプローチは消費者に好まれにくく、逆に企業ブランドを傷つけてしまうケースもあります。
そこで、注目されるようになったのが「コミュニティマーケティング」です。マスマーケティングと対極にある考え方であり、お客様と企業でコミュニティを形成し、強力なファン層となって、口コミによる拡大効果を期待するものです。コミュニティマーケティングを進めたい企業に向けて、そのメリットや導入方法をお伝えしましょう。

コミュニティマーケティングとは何だろう

コミュニティマーケティングとは、企業やブランドに好感を持ってくれているファンを中心としたコミュニティを形成し、そのなかでのやり取りから新規顧客の獲得やLTV(顧客生涯価値)を向上させるマーケティング手法です。多くの情報を持つ消費者は、企業からの一方的な情報に対して疑心感を持ちやすく、かえって行動を起こしづらい状況になっています。一方で、友人や同じ趣味を持つ仲間や憧れの人からのからの情報には関心が高く、同じ情報を発信していても企業からの一方的な情報提供と比べて信用度は高い傾向にあります。

コミュニティマーケティングにおける「コミュニティ」とは、「企業とお客様、お客様とお客様がつながり、双方向でコミュニケーションができる場所」にあたります。企業主催の勉強会や説明会といったものではなく、双方向コミュニケーションの場を提供し、お客様をファン化させる。さらに企業にとって有効な情報を積極的に発信してもらうことも目的に含まれます。コミュニティマーケティングにはさまざまな手法がありますが、SNSにしてもリアルなイベントにしても、「双方向コミュニケーション」「ファン化の促進」という2つ要素を満たすことが大切なポイントです。

コミュニティマーケティングのメリット

画一的に情報を届けるマスアプローチに比べて、コミュニティマーケティングは時間と手間がかかります。しかし、コミュニティマーケティングを続けることで、継続的なメリットが得られます。代表的な利点を以下にまとめました。

口コミによる新規顧客の獲得

市場の成熟化にともない、新規顧客の獲得がより難しくなっています。しかし、コミュニティマーケティングは集客法としても効果を発揮します。コミュニティに参加するファンからの口コミは、実際の体験談として広く伝わり、同様の結果を求める消費者に対して情報の訴求力が高まるでしょう。ファンが仲間を紹介し、新たなファン層の拡大につながるというわけです。コミュニティを発達させることで、コストをかけずに新規顧客を獲得できるようになります。

お客様のリアルな意見を獲得できる

コミュニティマーケティングでは、双方向コミュニケーションを行うコミュニティを提供することになります。個々の意見を提示できるため、従来の消費者アンケート調査では得られないようなリアルな意見を獲得することが可能です。マーケティングにおいてお客様の声に耳を傾けることは何より重要なこと。コミュニティ内で行われるお客様同士のコミュニケーションを観察することで、今後の商品開発やマーケティング施策の開発に有効な情報が得られるでしょう。

コミュニティマーケティングをどのように始めるか

では実際に、コミュニティマーケティングを進めるためのプロセスを考えてみましょう。実践に向けて、最も大切なのは「ターゲットの選定」です。加えて、短期決戦での結果を求めるのではなく、「時間をかけて取り組む」視点を持たなければなりません。

マーケティング戦略において「ターゲットの選定」は欠かせないものですが、コミュニティマーケティングにおいては最も重要視するべきポイントです。コミュニティマーケティングでは、ファンに好意的な情報を発信してもらうことが目的のひとつであり、企業やブランドに好意を持っているお客様をセグメントする必要があります。ターゲットの選定に失敗すると、なかなかファンを育成できず、マーケティング効果が薄れてしまうでしょう。

また、ファンはすぐに育成できるものではありません。一度きりのイベントで効果を判断するのではなく、定期的にイベントを開催し、「時間をかけて取り組む」と同時に、長期的な効果測定を行ってみましょう。

コミュニティマーケティングの代表的な手法

コミュニティマーケティングにも多くの方法がありますが、代表的なものとして以下のようなアプローチ法があります。

  • ファン同士が交流できるイベントの開催
    多くの人は、好きなことについて、同じような嗜好を持つ人と一緒に話し、議論を交わしたいという気持ちを持っています。そこで、ファン同士で楽しめるイベントを用意し、交流を深めてもらう方法があります。先述したように、一度ではなく、定期的に開催することでより効果が高まります。最初に参加したファンがSNSで情報を発信し、それを見た人が新規にイベントに参加して、またSNSで情報が発信される……といったループがコミュニティの活性化につながります。情報が徐々に拡大すれば、ファンが自発的にコミュニティを形成してくれることでしょう。
  • コミュニティサイトの運営
    直接対面する機会を設けると同時に、日常で交流できるコミュニティサイトを立ち上げるのもひとつの手です。こちらも、リアルイベントと同様に時間をかけて取り組むことがポイントです。イベントと直結してサイトを立ち上げる方法もあれば、独立型でお客様からのコンタクトを徐々に増やしていく方法もあります。さまざまなコンテンツを用意し、効果検証を重ねながら試していきましょう。

中長期的に売り上げの拡大が期待できる

コミュニティマーケティングは、双方向コミュニケーションを通じてファンを育成し、商品やサービスの継続的な利用を促すとともに、さらに新規顧客の獲得につなげるという目的があります。企業にとっては、コストをかけずにファン層の拡大が期待でき、既存顧客との関係強化にも役立ちます。ただし、コミュニティマーケティングは短期的な効果は表れにくく、一時的な利益増を期待しているとプロジェクト自体が中断してしまう可能性があります。逆にいえば、継続したコミュニティマーケティングは、中長期的な売り上げの拡大が期待できるものであり、企業ブランドの定着化を促進できる手法といえるでしょう。

 

参考:

森永乳業の「本当に効く広告」、鍵はコミュニティにあり|経営ソーシャル
広告費ゼロで新規顧客を獲得できるコミュニティマーケティングって何ですか?|WEBフォーラム
コミュニティマーケティングとは?|日本総研

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