「リードナーチャリング」とは?重要視される背景とそのメリット

マーケティング活動の一環として行われる「リードナーチャリング」。日本においてもBtoB市場を中心に浸透してきた概念ですが、いざ実践するとなると具体的な説明ができない……という方もいるかもしれません。リードナーチャリングが重要視されるようになった背景や実施するメリットが分かれば、より理解が深まるはずです。今回は、リードナーチャリングとはどういうものなのかを詳しくお伝えしましょう。

リードナーチャリングとは何か

「リードナーチャリング」を端的に説明すると、「見込み客(リード)を育成するプロセス」と言えます。一度獲得したリードに対してヒアリングを行ったり、必要な情報を提供したりしながら、購買意欲を高めるマーケティング施策を中長期にわたって実践し、クロージングに至るまでの取り組みが該当します。

マーケティングにおいて見込み客を管理する施策は、「リードマネジメント」と呼ばれ、これは「リードジェネレーション(見込み客の獲得または創出)」「リードナーチャリング(見込み客の育成)」「リードクオリフィケーション(見込み客の選別)」の3つの過程を通して行われます。リードナーチャリングはこの中間のプロセスで、受注の確度を上げるための重要な役割を担うもの。具体的には、メールマガジンやSNS上での情報提供、セミナーといったイベント開催などを通じて自社製品やサービスについてお客様に詳しく知ってもらい、購入へのモチベーションを高めていくといった方法があります。ただし、一方的な情報提供に終わるのではなく、あくまでも中長期的なやりとりによってお客様を育成するものであり、商品購入もしくはサービス利用後も継続して、より良い関係を構築するための手法であることを意識する必要があるでしょう。

リードナーチャリングが重要視されるようになった背景

こうしたリードナーチャリングの概念は、以前から知られていたものの、国内での活用はまだまだ定着しているとは言えません。しかし、この数年でリードナーチャリングの重要性が増し、注目を集めるようになりました。その背景には、以下のような点が挙げられます。

テクノロジーの進化

インターネットの技術発展に伴い、お客様の購買行動にも変化が表れています。消費者自身がオンラインで情報を収集し、Eコマースで買い物をするといったスタイルが普及したことで、企業は消費者個々の行動に関するデータを集められるようになりました。さらに、マーケティングオートメーションツールのようなものによって、そのデータを見込み客の育成に生かせるようになるといったように、テクノロジー面での環境が整ってきたという背景があります。

中長期的な施策の必要性

昨今、多くの消費者は買い物に際してオンラインで情報収集し、類似商品を比較します。マーケティングオートメーションを提供する米国企業Marketoは、Webサイトを訪れる訪問者のうち96%は「今すぐには購入しない」と判断するというデータを公開しています。つまり、見込み客は購入を即断することはなく、同時に、一度は見込み客として獲得しても、その後の関心が競合他社の製品に移ったり、商品への関心そのものが薄れてしまったりする可能性が高く、継続的なフォローが必要となります。そこで、そのような中長期的なフォローが可能となるリードナーチャリングが重要視されるに至ったのです。

マーケティング業務効率化の必要性

オンラインでの情報収集や情報発信が容易になった今、ネット上でのマーケティングにおいて厳しい競争を強いられることもあります。そうしたなか、より見込みのあるお客様にアプローチすることで、マーケティング業務を効率化させることが重要視されるようになりました。そのため、受注確度の高い見込み客を育成するリードナーチャリングが注目される結果となったのです。

リードナーチャリングのメリット

では、実際にリードナーチャリングの手法を取り入れることで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。主なメリットを以下にまとめました。

  1. お客様と長期的な関係を築くことができる
    お客様に丁寧なフォローを続けることで、長期的なエンゲージメントを期待することができます。従って、リードナーチャリングは安価な商品やシーズン物などスピーディーな販促を実施する商材には向かず、どちらかといえば、じっくりと時間をかけて購入を検討する製品・サービス向きと言えるでしょう。それゆえ、BtoB市場を中心に導入されており、BtoC市場の場合は、高級商材が対象となるケースが多くなります。

  2. お客様の興味や悩みをさらに深く知ることができる
    リードジェネレーションの段階では、お客様の好みを深く知ることは難しいものですが、リードナーチャリングを通して、お客様の興味や悩みを詳しく知るチャンスが得られます。集めた情報をもとに、よりパーソナライズされたプロモーションを展開することも可能になるでしょう。

  3. クロスセルやアップセルのチャンスを生み出せる
    上述した2つのメリットにより、リードジェネレーションの段階で知り得なかったニーズを知ることが可能になり、クロスセルやアップセルのチャンスに結び付けることができます。

  4. より受注確度の高いリードに育成できる
    さまざまな情報を集め、情報を活用したマーケティングプランを実践することで、より成約に結び付く可能性が高い見込み客を次の段階(リードクオリフィケーションや商談)へとつなげることができるのも、メリットと言えるでしょう。

リードナーチャリングでマーケティングの効率化を

テクノロジーの進化や消費行動の変化などにより、重要性が増しているリードナーチャリング。マーケティングの効率化を目指し、コストを抑えながらクロージング率の向上を目指すためリードナーチャリングの実践を考えてみてはいかがでしょうか。

 

参考:

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