データマネジメントでデータの活用効率を最大化させよう

近年、多くの業務用ソフトウェアがリリースされているものの、業務の効率化に貢献する反面、データがあちこちに散在する結果となり、データの管理がなされていないケースが多く見られます。データが散在してしまうと、必要なデータを必要なときに抜き出すことができず、かえって手間がかかってしまう場合もあるでしょう。

そうした課題を回避するために意識したいのが、データマネジメントです。データマネジメントは、文字どおりデータを適切に管理することであり、その活用効率を高めていくための取り組みです。今回はデータマネジメントの手法を見直し、データの活用効率を最大化するためのポイントをお伝えします。

データマネジメントとは?

データマネジメントは、単にデータを整理・整頓するだけでなく、「どう活用するか」「責任者は誰が」といった、データの包括的な管理のための取り組みです。データマネジメントの体系的な取り組みをまとめたDMBOK(ディンボック)を提唱する米国DAMAインターナショナルでは、データマネジメントを「データと情報資産の価値を獲得し、統制し、保護し、提供し、向上させるために行うポリシー、実践、およびプロジェクトを計画し、実行し、監視する活動」と定義しています。簡単に言えば、収集したデータをビジネスで活用できる状態で維持するとともに、さらに進化させるための組織的な活動と言えるでしょう。

データマネジメントを実践するメリットはさまざまありますが、なかでも「データの品質を維持してビジネスデータとして活かすことができる」「必要なデータを必要なときにすぐに取り出せる」といった便益が挙げられます。ビジネス環境の変化が著しい現代において、品質が保たれたデータを瞬時に利用できることは、企業にとって大きなアドバンテージといえるでしょう。

データマネジメントの方法論

では、実際にデータマネジメントを効率的に進めていくにはどうすれば良いのでしょうか。

最初の一歩として取り組みたいのが、現状の把握です。個別の事象をピックアップして対処するのではなく、まずは自社が行っているデータ管理の状況を俯瞰(ふかん)することから始めましょう。全体像を把握するために、体系的に整理された方法論を参照しながらデータマネジメントを進めていくのがポイントです。

また、データマネジメントの活動分野には、「データ戦略の策定」「データの設計」「データを蓄積する仕組みの構築」があります。「どのようなデータを入手して、どう活用するか」といった初期の活動から、「入手したデータをどのような論理で設計するか(受注番号や受注明細番号で表を作る、といった作業)」「継続的にデータを収集するためにどうすればよいか」という具体的な目的を明確にする必要があるでしょう。データマネジメントを進める際には、どの活動分野において着手していくかを確認することが大切です。

データマネジメントの枠組みDMBOK

先にも簡単に紹介しましたが、データマネジメントの活動分野をより細かく分解した知識体系として、DMBOKがあります。

DMBOKは、Data Management Body of Knowledgeの頭文字をとったもので、米国DAMAインターナショナルが体系化しました。全体を統括するデータガバナンスを中心に11項目の視点から、データマネジメントを推進します。以下の要素において、その活動目的や達成すべきゴール、人材の役割や責任といった項目を満たすフレームワークを作成してみましょう。

  • データガバナンス……データマネジメントを統制するための活動
  • データアーキテクチャ……データ戦略や計画
  • データモデリングとデザイン……データの開発
  • データストレージとオペレーション……データの処理やその基盤の構築
  • データセキュリティ……データの保護、リスク回避
  • データインテグレーションと相互運用性……データ収集の仕組みの構築
  • ドキュメントとコンテンツ……非構造化データの管理
  • リファレンスとマスターデータ……データ品質の向上
  • データウェアハウスとビジネスインテリジェンス……データ収集・分析の自動化
  • メタデータ……メタデータについての収集・分析
  • データクオリティ……データの一貫性と品質の改善

それぞれの項目に活動の定義がされており、定義の数は100以上となります。もちろん、すべての定義を実践する必要はありません。データマネジメントを実践する目的やデータマネジメントに導入できる人的資源、予算などを考慮して、実施すべき範囲を決定していくと良いでしょう。

データマネジメントの注意事項とは

データマネジメントは、特に初期の段階において複雑で手間のかかる業務が加わることがあります。目の前の業務に追われるうちに、かえってマネジメント失敗に至るケースもあるようです。

その理由のひとつとして挙げられるのが「目的が不明確」になってしまっている場合。データを洗い出し重複を避ける方法として、データクレンジングや名寄せといった手段を選択したとしても、そうした活動はあくまでも目的を達成するための一部でしかありません。いつの間にか手段そのものを目的化してしまい、何のためにデータマネジメントを実施することになったのかを忘れがちです。特に対象が広範囲に及ぶデータマネジメントでは、そうした目的の不明瞭化がより発生しやすいことを認識しておくと良いでしょう。手段の目的化を防止するには、初期の段階で目的を明確化し、取り組む範囲を事前に定めたうえで実践することが重要です。

また、「システム優先型」のケースも失敗しやすい事例です。システム優先型では、データを活用するためのシステム構築を優先してしまい、実際のデータ収集や管理が伴わず、真の問題解決となる分析ができない状況に至ります。手段の目的化と同様、システムを導入する目的を明確にし、システムを活用することで当初課題となっていた内容の解決につながるかどうかを再確認する必要があるでしょう。

適切な管理がデータの活用効率を向上させる

現代のビジネスシーンでは、データをもとに意思決定をしていくことがとりわけ重要視されています。しかし、データマネジメントをおろそかにすれば、データの活用効率が上がるどころか、かえって手間ばかりがかかってしまいかねません。多くのデータを有していても、その活用効率が低ければ、ビジネスでの成果を出すのは困難なもの。適切なデータマネジメントを実践し、ビジネスの成功へと導きましょう。

 

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