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なぜ、コールセンターをリプレイスするのか?背景と入れ替え後の変化とは。

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【要約】自社運営の負担増加、または、専門性の不足が主な理由。

なぜ、リプレイスをするのか?コールセンターのリプレイスは、自社運営の負担が増し、専門性が不足することが主な理由です。事業の成長に伴い問い合わせが増加し、運営が煩雑になることで外部委託を検討する企業が多くなります。また、コールセンターは人材の確保やトレーニングが必要であり、社内で対応し続けることが難しくなる場合もあります。さらに、繁閑差が大きく、人員の調整が難しい点や、リソースの選択と集中の観点から外部委託を決断するケースもあります。コスト削減や柔軟な運営体制の確保も、リプレイスを進める要因の一つです。  

コールセンターにおけるDXの誤解:DXを推進する際に「自動化を進めればコストが削減できる」という誤解が広がっています。ボイスボットやチャットボットを導入するだけでは、必ずしも運営の効率化が進むわけではなく、最適化やチューニングが必要です。また、DXの導入によって一部の業務は効率化できても、すべての顧客対応を自動化できるわけではありません。特に、高齢者層など従来の電話対応に慣れている顧客には、チャットボットだけでは十分な対応が難しいこともあります。重要なのは、現状のデータを分析し、本当に必要なツールを選定しながらDXを進めることです。  

リプレイスしたら、何が変わるのか?:リプレイスを行うことで、コールセンターの運用が透明化し、適正なKPIの設定とパフォーマンスの最適化が可能になります。リプレイス直後は、業務に慣れないことによる生産性の低下が起こることが多いですが、適切なPDCAの仕組みを整えることで、徐々に業務効率が向上し、コスト削減につながります。また、データ活用が進み、顧客対応の質が向上することで、企業のブランド価値を高めることも期待できます。WOWOWコミュニケーションズでは、リプレイス後の改善プロセスを明確にし、継続的な品質向上に取り組むことで、企業の成長を支援しています。

なぜ、コールセンターのリプレイスをするのか?

コールセンターをリプレイスしたいと考えているものの、何を基準に決めるべきか分からない。  

そんな課題を抱えている企業は少なくありません。  

現在のコールセンターがスムーズに運営できていないと感じていても、何が問題なのか明確になっていないケースが多く見受けられます。  

また、自社運営を続けるべきか、外部ベンダーに委託すべきかの判断も容易ではありません。  

本記事では、コールセンターのリプレイスを検討すべきタイミングや、リプレイスによって何が変わるのかを解説します。  

これを読めば、自社にとって最適な選択肢を判断するヒントが得られるはずです。

スピーカー

棟方 大輔

新卒でWOWOWコミュニケーションズに入社。入社後はWOWOWのコンタクトセンター運用および業務コーディネートに従事した後、外販の営業を担当。BtoB、BtoCを含めたコンタクトセンターの課題解決に向けたソリューションをはじめとし、”CRM領域”を軸として、顧客体験の向上やデータマーケなど幅広い分野での案件創出を担当。

インタビュアー

原澤 陽

合同会社HARAFUJI Co-Founder COO | 大学在学中の19歳より株式会社ギャプライズにてBtoCデジタルマーケティング、BtoBマーケティング、法人営業に従事。その後、チーターデジタル株式会社にて法人営業を経て、 現在は合同会社HARAFUJIの共同創業者として独立。BtoBマーケティングを中心とした戦略および戦術支援事業に従事している。登壇実績

自社運用からコールセンターベンダーにリプレイスする背景

━━━「コールセンターをリプレイスしたい」といったご要望が棟方さんにもあるかと思います。どのような背景や課題があって「コールセンターのリプレイスを考えている」状況となりますか?

センターのリプレイスについては、大きく2つ

1つは自社でコールセンターを抱えているパターン。もう1つはすでに外部のコールセンターベンダーを利用しているが、他のベンダーに変えようと考えているケースです。  

━━━1点目の「自社でコールセンターを抱えているパターン」ですが、どのような課題や状況で「やはりコールセンターのベンダーにお願いしよう」となるのでしょうか?  

これも大きく2つのパターンがあります。

例えば、サービスを立ち上げた当初は問い合わせも少なく、自社で運用していたが、サービスが軌道に乗るにつれて業務が煩雑になり、これを機に外部に委託しようと考えるパターン。  

もう1つは、大規模なセンターを自社で抱えている中で、選択と集中の方針により、外部に委託することに決まるパターン。

もちろん他の理由もありますが、この2つが自社からのリプレイスの主な理由ですね。

━━━前者の「軌道に乗ったことによるコールセンターの拡張はポジティブな動きだと思います。もう1つの「選択と集中」は、どのような背景や課題があって意思決定されるのでしょうか?

コールセンターが単なる問い合わせ対応のコールセンターだとすると、自社で運営していても汎用性がないんですよね。

つまり、商品を作る会社なのに、もともとコールセンターとしての知見もない中で、手探りで運用を続けるには限界がでてきます。コールセンターのプロを育てることがその会社の目的ではないからです。

またコールセンターは繁閑も発生しやすいので、いきなり人を採用するなどの対応が必要になり、社内で運営するのに非常に苦労がかかる。本業以外に時間と労力が奪われてしまうパターン。  

その他、消費者と接するチャネルが広がってきているという点もあります。

自社に旗振り役がいて、きちんと対応できるなら問題ないですが、もし片手間でやっていると、変化のスピードについていけなくなってしまう。

またその担当者も、その会社では一生コールセンター業務に固定されてしまう。  

そうなると、新しいサービスやソリューションに詳しい外部の専門家に任せたほうがいい、という流れになりますね。  

━━━なるほど。リソースの問題ですね。  

また、コスト面が挙げられます。

規模にもよりますが、コールセンターは場所をかなり取るので、外部に出したほうがコストを抑えられる、という点もあります。  

━━━それと、言い方が良くないかもしれませんが「外部に出したほうが撤退しやすい」というのもありますよね。  

おっしゃる通りですね。

コールセンターベンダーから、他のコールセンターベンダーにリプレイスする背景

━━━「外部のコールセンターベンダーを利用しているが、他のベンダーに変えようと考えているケース」についても教えてください。なぜ、他のコールセンターベンダーに変えようとされるのでしょうか?

これもいくつかパターンがあります。

外資系企業の場合、競争の観点から、一定の期間ごとにセンターを見直さなければならないというルールがあります。

例えば、契約が2~3年で期間が終わると再度コンペを実施する、という流れです。 当社でも外資系企業のクライアントさまがおり、定期的にコンペの機会がありました。

通常運用の中で価値を出しつつ、次のコンペでも最適なご提案ができるよう準備し、コンペに継続参加させていただくという場合もあります。

関連記事:【コールセンターの品質管理】“真”の顧客満足に必要な2つの考え方。

━━━「定期的に見直す」というのは、外資系企業の文化なのでしょうか?  

文化だと思いますね。特に外資系ではよく見られます。会社として「定期的に見直すべき」という考えがあり、大手企業であればあるほど、この傾向は強いです。  

━━━仕組みとして組み込まれているんですね。  

そうですね。入札制度も同じような考え方です。何年かに一度コンペを行うのは、不正や癒着の防止の狙いがあります。

━━━良い文化ですね。  

良いのか悪いのかは、正直分かりません。

ただ、一般的にコールセンターのご担当者さまとしては、できることなら変えたくないと思います。長年の慣れもあり、運用がスムーズなので。

だからこそ、パフォーマンスがしっかり出ていて、今のコールセンターベンダーがしっかりとクライアントさまのポイントを押さえていれば、コンペでもやはり有利になるとは考えています。

しかし、そこには当然企業さまの方針がありますので、切り替えがマストとなった場合においても、

契約期間においてはしっかりと責務を果たし、良い形で次のベンダーさまへバトンを渡すことは、意識しています。

━━━外資系企業の場合は定期的な見直しの機会があるとして、内資、つまり日本企業ではどのようなキッカケでコールセンターのリプレイスを検討されるのでしょうか?

やはり、パフォーマンスや品質に問題があるケースが多いです。これは外資系企業でも同様です。

例えば、数値が良くない、品質が悪い、あるいは数字分析ができないなど。結果として、運営がブラックボックス化してしまっているパターン。

実はこのパターンは非常に多い事象です。  

━━━「運営がブラックボックス化してしまう」とは、どのような状況でしょうか?

コールセンターの運営が明確になっていないケースですね。

業務プロセスが不透明になり、「なぜそんなに人が必要なのか?」など、運営自体に疑問が出てくるケースです。

コールセンターを発注される企業は、コールセンターに詳しい人ばかりではないので「何が問題なのか?」そもそものロジックが分からない。

「なぜこの業務ができないのか?」と疑問に思うことがあっても、適切に説明できるコールセンターベンダーがいないケースもあります。  

そういう時にロジックを持って説明し、数字が正しいのかどうかも含めて明確に伝えられる企業が求められます。

しかし、それができていないコールセンターベンダーも多いです。先日もそのような背景から、当社へご相談をくださった事例がありました。。  

━━━その企業さまのコールセンターもブラックボックス状態だったということですか?  

そうですね。

特殊なケースかもしれませんが、業務が特定の人に属人化していました。長年同じ担当者が業務を担当していて、型化ができておらず、その方にしかできない仕事があった。  

そのため、業務の標準化や引き継ぎがうまく進んでおらず、組織としての連携が取れていなかった。そして、その方が抜けてしまうことで、業務の継続が難しくなった。

結果として、品質も落ち、業務がうまくまわらなくなった…という流れです。

━━━なるほど。また、さきほど「品質が良くないため、コールセンターのリプレイスを検討する」とおっしゃられましたが、具体的に、どのような場面で企業は「自社のコールセンターは品質が悪い」と気付くのでしょうか?  

ここで指している品質は応対品質だけではなく、KPI管理も含めた品質のことです。

例えば、「応答率などのKPIが達成できていない」などです。

もちろん、「センターの応対品質自体も悪い」ということも多いです。「この対応、お客様に対して本当に問題ないの?」と思われるような状況が発生しているケースですね。

リプレイスの際に意識していること

━━━コールセンターのリプレイスを行う際、センシティブな内容も多いと思いますが、営業の際や、実際にWOWOWコミュニケーションズが再委託先になった際、どのようなことを意識されていますか?  

大前提として、ロジックを開示して運用の目線を合わせる。納得いただくことを意識します。

また、これはご提案の際にも話すことですが、リプレイスで新しく入るコールセンターは、最初、以前のコールセンターよりもスキルが低い。なぜなら、ノウハウも蓄積されておらず、また、クライアントさまの業務や課題を完全に把握しているわけでもないからです。

そのため、多くの場合、リプレイスした瞬間にパフォーマンスが落ちます。

ただ、それは避けられないことなので、正直に「最初はパフォーマンスが落ちます」とお伝えします。しかし、それを立て直すためのロジックを提示することで、クライアントさまが安心して当社にお任せできるようにしています。

「この1ヶ月でPDCAを回して、どこを見て、どうやって軌道に乗せていくのかを明確にしていくので、ご安心ください」というスタンスです。

━━━なるほど。 

したがって、リプレイスのステップがあり、まずは「今のコールセンターベンダーからリプレイスしたことによって、パフォーマンスを崩さない」ことがステップ1です。

ただ、それだけだと変えた意味がないですよね。  

━━━それだと、プラマイゼロですもんね。

そうです。

それだけだと単に入れ替わっただけになってしまうので、その先に「変えてよかった」と思っていただくポイントが必要になります。

例えば、応対品質の向上を図るとか、これまでデータを活用できていなかったものをマーケティングデータとして分析・活用していくなど。

あるいは、今はコールセンターのみの対応だが、チャットやLINEなども含めたコンタクトセンターとしてのスケールアップをステップ2・ステップ3で見据える。

クライアントさまは「電話対応」をしてほしいわけではなく、「お客様対応」をしてほしい。またそこで生まれるコミュニケーション情報をしっかりと分析・活用し、マーケティングデータとして活用していくということを期待されているためです。

このような形で「リプレイスした価値」をしっかり感じてもらうことを意識しています。  

━━━面白い。その「立て直しのロジック」について、お話できる範囲で具体的に教えてください。

一般的には「生産性」がポイントになります。

リプレイス直後にパフォーマンスが落ちるのは、例えば一通話の時間が長くなったり、後処理に時間がかかったりするためです。

これは、オペレーターが業務に慣れていないことが大きな要因。  

通話時間や後処理が長くなると、当然コストが膨らみますよね。例えば、1人で1時間に5件対応できていたものが、新しい環境では生産性が落ちて1時間に3件しか処理できない。

そうすると、同じ業務量をこなすのに今まで以上の人数が必要になったりする。  そのため、リプレイス後はまず適正なKPIに戻すことが重要になります。  

━━━今の生産性の指標として、1件あたりの通話時間や応答率などがありますが、前回お伺いした「一般的なKPI」をクライアントさまに見せてもらう流れになりますか?

そうですね。

まず、クライアントさまに「現在のコールセンターベンダーでどのくらいのパフォーマンスを出していますか?」と事前にヒアリングし、そのデータをマイルストーン(目標)として設定します。

その上で、WOWOWコミュニケーションズの経験から「このKPIなら、もう少しこういう形にできるはず」と仮説を立て、比較しながら最適な改善策を探っていきます。  

━━━なるほど。見積もりの段階で、すでに一定のロジックがあるんですね。  

そうですね。

最初にクライアントさまと話すときには、見積もりのロジックをしっかり作ります。たとえば、「月に何件の問い合わせが来るか」「その問い合わせを処理するのに何日・何人必要か」といった基準を設定し、1件あたりの処理時間を算出します。

それをもとに、必要なリソースや応答率を担保するための体制をご提案します。  

ただ、その「1件あたりの処理時間」などの生産性指標は、実際に運用してみると多少ブレることがあります。だからこそ、見積もりの範囲内に収めるために、適正なKPIを設定して運用を調整していくことが重要になります。

生産性が上がればコストも下がるので、最終的には人件費も抑えられます。なので、「適正なKPIに戻す→生産性を向上させる→コストを最適化する」という流れを意識しています。

━━━「生産性を目指しましょう」という話であれば、現在の品質や数字が悪ければ比較として明確に出せると思います。ただ、先ほど例に上げられた「ブラックボックス化しているケース」、つまり、何も数字化されていない場合は、参考値を出すイメージでしょうか?

そうですね。

基本的には、運営体制や処理件数の明確化はされているはずですが、していない企業もあります。例えば「月500件しか来ない」と聞いていたのに、実際には1,000件来ているケースです。  

なので、見積もりと運営体制はセットだと考えており、想定していた数字と実態が違う場合は「まずは現状の数字を明らかにして適正値を決めましょう」という形で進めます。  

━━━確かに、細分化されたデータが取れていなくても、クライアントさま自身は「このぐらいは獲得したい」「このぐらいの応答率は確保したい」といった目標を持っていますよね。だから、細分化されていなくても、参考値をもとに逆算すればシミュレーションは作れる。ブラックボックス化していたとしても、出せないわけではないということですね。  

そうです。

同じ考え方ですが、例えば「予算が月●万円しかない」場合、こちらとしては「その予算で出せるのは1人~2名」となるとしましょう。

そうすると「2名で運営すると、このぐらいの処理能力になりますよ」と見積もる形になります。予算ありきで人員配置を決める場合もあります。  

━━━固定の変数があれば逆算して出せますね。今のお話で「立て直しのロジック」は非常によく理解できました。ただ、少し意地悪な質問かもしれませんが、このロジック自体はどのコールセンターでも同じように提示できると思います。その時、「WOWOWコミュニケーションズを選ぶ価値」はどこにあるのでしょうか?

基本的に、生産性をベースに考えると、どのコールセンターベンダーが見積もりをしても、変わるのは「単価」です。

どの会社も、一定の問い合わせ件数に対して、1時間あたりの処理能力を計算し、必要な人数を算出します。その点は大きくぶれません。  

そのため、WOWOWコミュニケーションズは見積もりのロジックを開示します。「このシミュレーションで考えています」と透明性を高める。  

差が出る部分としては、主に「単価」と「管理体制」です。

例えば、WOWOWコミュニケーションズではセンター長を必ず1人配置する運営をしますが、よくあるコールセンターベンダーでは「管理者を0.2人分だけ配置」といった形で、管理コストを削減する場合があります。  

この管理体制の違いによって、結果的に「パフォーマンスの安定性や改善スピードに差」が出ます。つまり、単なるコスト比較では測れない部分での価値を提供しています。

関連記事:【コールセンターの発注から完成まで】PMは現場に置かない?その理由とは。

━━━それがまさしく、前回おっしゃっていた「客観的に、外部のリーダーを配置する」「仕組みを整える」という部分につながるわけですね。  

そうですね。

基本的には「シミュレーションにズレがないか」を確認した上で、最終的に競争になるのは「単価」だと考えています。  

シミュレーションのKPIを聞くだけでなく「管理体制」も事前に確認します。

例えば、「管理者はどの程度の割合で配置していますか?」といった情報ですね。  

また、そこで単なるリプレイスのご提案ではなく「スケールを意識した」ご提案を差し上げることもあります。

━━━「スケールを意識した提案」とは、どういうことでしょうか?

通常のリプレイス提案は「WOWOWコミュニケーションズに切り替えた場合、コストはいくらかかります」という話にとどまりますよね。

しかし、それではリプレイスの意味がありません。 

そこで「近い将来、LINEやチャットを導入する予定です」「MA(マーケティングオートメーション)を活用したい」「定性データの扱い方も強化する」といった 「将来の拡張性」までご提案しています。

あるいは、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)構想まで提案に入れることもあります。

このような話を差し上げると「長期的に実績を積みながら伴走してくれるので、パートナーとして一緒にやりたい」と、ありがたいお言葉を頂くこともあります。

関連記事:【株式会社タカギ】CDP構築から顧客満足度要因の特定。そして、次のフェーズへ。

DXの誤解

━━━なるほど。価値となるポイントは2つあるということですね。  1つは「組織体制の違い(管理体制の確立)」で、もう1つは「フェーズ2、フェーズ3といった将来的な拡張性の提案」。  

そうです。

お客様にとって運用が「見える化」できていて、そこに納得性を持っていただくことが大事だと思っています。

ここで少し面白い話になるんですが、多くのコールセンターではフェーズ2、フェーズ3を提案する際、よく「DX(デジタルトランスフォーメーション)による自動化」の話をされます。

たとえば「ボイスボットやチャットボットを導入することで、業務を自動化し、コストを削減できます」という提案が主流。

つまり「DXによって、将来的にコストがどんどん下がっていきますよ」という絵を描くわけです。  

━━━なるほど。一方、WOWOWコミュニケーションズはそういう提案はしない?  

しないですね。

というのも、ツールを入れたからといって、すぐにコストが下がるわけではありません。むしろ、チューニングや最適化に手間がかかり「ツールを入れただけで解決する」は誤解されやすいです。実際、現場はそうなっているケースが多いです。

その上で、自動化に満足する企業も当然いる一方で「満足しない層」も一定数います。例えば、高齢者など、これまで電話に頼ってきたビジネス層は、チャットボットだけでは解決できません。

だから、マルチチャネル化は前提として提案するものの、「コスト削減」ではなく「価値を上げる」という視点が大事です。

━━━確かに。それはクライアントさまのビジネスの成功を鑑みた時、重要な視点です。  

そうなんです。

「生産性やパフォーマンスを上げるために、何でもかんでもツールを導入する」という企業は多いです。でも、それは本質ではないと考えます。

重要なのは、まず 「足元の数字をしっかり分析すること」。そこから「本当に必要なツールや施策は何か?」を見極める。

こうしたロジックで提案すると、クライアントさまも「確かにそうだね」と納得してくれるケースが多いです。

━━━私は元SaaSベンダーの営業だったので、今の話、しっくりきましたね。SaaSのチューニングもあり、結局、ツールを入れることで新しいコストが生まれることもあります。

リプレイスしたら、何が変わるのか?

━━━ 最後に、コールセンターリプレイスのビフォーアフターをクライアントさま目線で見たとき、結論として何が変わるのでしょうか?  

「目に見える変化」という点では、WOWCOM Collegeは必ず付いてくるため、目に見えて変化があります。

それ以外に関しては、目に見える変化の実感を得るのは難しいです。

ただ、手前みそになってしまいますが、よく頂く声としては「WOWOWコミュニケーションズは付き合ったら冷たくなるのではなく、むしろ手厚くなる」という声です。

━━━確かに、普通は「付き合ったら冷たくなる」方が一般的ですよね。  

そうですね。

例えば、必要なシステム面は問題なく提供できるし、人材教育面でもしっかりやる。だけど、一番の強みは「誠実さ」と言いますか、クライアントさまにしっかり向き合う姿勢なのかなと。

━━━弊社のコンタクトセンターを導入されてから、具体的に良かった点はありましたか?

機能性ももちろんですが、対応力の高さが良いです。非常にスピーディーに課題解決してくれます。

お客さまセンターでの応対品質はもちろんのこと、弊社の店舗スタッフとの対応もしっかりされている。

導入前は、どのような機能が必要かすべて把握しきれていなかったため「この機能抜けていませんか?」「お客さまのステータス管理が必要ではありませんか?」と、社内では誰もわからないことを事前に提案してくれます。

期待通り知見があったこと。加えて、社内外に対する応対品質の高さがWOWOWコミュニケーションズさんにお願いしてよかった点です。

弊社のサービスは、お客さまセンターがあってこそ成り立っています。現在、サービスを作る際はWOWOWコミュニケーションズさんに相談しながらサービスを作っています。

お客さまの喜びの声も、苦情も、トラブルも、全てWOWOWコミュニケーションズさんのお客さまセンターからあがってきます。

この関係を作れていることが、重要だと思います。これが結果的に、顧客満足度の向上に繋がる。

私からすると、WOWOWコミュニケーションズさんは取引先、というより、イオンモバイルというビジネスに参加してもらっているという感覚です。

引用元:【イオンリテール株式会社】コンタクトセンター導入事例 | 格安SIM部門で顧客満足度No.1を獲得。裏側にある“顧客の声”を集める仕組みとは?

━━━なるほど。「WOWCOM Collegeは必ず付いてくる」とおっしゃいましたが、それはWOWOWコミュニケーションズの特異性ではないでしょうか?

そうですね。WOWCOM College良い点 は 「第三者機関が介入する」という点にあると思います。  

品質管理や品質向上に取り組んでいる企業は他にもたくさんあります。

でも、「第三者が年に2回、繁忙期・閑散期を問わず、同じ視点で追いかけ続ける」というのは、なかなか他にはない仕組みです。

そのため、クライアントさまにとって「継続的に第三者の目線で評価し、改善し続ける仕組みがある」 という点が、大きな特異性になります。

━━━様々なタッチポイントがある中で、コンタクトセンターはどのような役割だったのでしょうか?

佐伯様

我々の中でコンタクトセンターは、このサービスにおいて最も重要なタッチポイントだと思っています。

お客様との間で、弊社の思いを全て託すところであり、サービスの“要“です。

会員サービスのイメージを具現化してもらっている場所なので、ここが崩れたらこのクラブは終わりだと思ってましたから。徹底してやっていましたね。

(中略)

だからコールセンターとは絶対に呼びたくなかった。

WOWOWコミュニケーションズさんにもコンシェルジュデスクというこだわりをずっと持ってもらっていたので、コンシェルジュデスクのメンバーの皆さんも他のいわゆるコールセンターの仕事とは違う感覚があったのではないでしょうか。

サービスをいろいろ体験してもらったり、外に出るのもコンシェルジュの仕事だということをWOWOWコミュニケーションズさんにお願いしていました。

イベントの受付や案内も一緒にしてもらったり、時には参加者として体験してもらってデスクで経験を生かしてもらったりと。

このサービスを今でも続けてこれているのは、WOWOWコミュニケーションズさんのおかげだなと本当に思っています。

デスクの質が高いのは、やはりWOWCOMカレッジの制度がしっかりしているからなのかなと。

昔からずっとすごいなと思って見ていました。弊社が安心してお任せできている材料の一つでもあります。

引用元:【株式会社JTBコミュニケーションデザイン】コンタクトセンター導入事例|「ただのコンタクトセンター…ではない。」コールの質がロイヤルティを生む、その理由とは?

この記事を書いた人

猪越 みなみ

2023年WOWOWコミュニケーションズ入社。 過去カスタマーサポート、BPO業務のソリューションセールスに従事。 現在は、営業の経験を活かし、BtoBマーケティング領域の営業企画を担当。

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