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コンタクトセンター

BPOと違う?コンタクトセンターをアウトソーシングするメリット

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近年、経営手段のひとつとして注目度が高まるアウトソーシング(外部委託)。人事、総務、経理など、多種多様な委託部門があり、「コンタクトセンター」もその一例です。今回は、コンタクトセンターをアウトソーシングするようになった背景や理由、導入のメリットなどをまとめます。

コンタクトセンター・アウトソーシングの背景

日本でコンタクトセンターが設置されるようになったのは1980年代頃。消費者サービスの一環として始まり、お客様からの問い合わせやクレームを受ける電話窓口が企業に設置されるようになりました。しかし、窓口を設置したもののコア業務に集中できず業務効率が落ちたり、経費がかさんだりすることから、負担の大きい部署となりがちです。そうした背景もあり、コンタクトセンターがアウトソーシングされるようになりました。

日本では1990年代以降、コンタクトセンターだけでなく、企業全体においてアウトソーシングが活用されるケースが多くなっています。コンタクトセンターをアウトソーシング化する企業も増加し、その業務内容は多様化しています。近年では、お客様からの問い合わせやクレームを受ける「インバウンド」コンタクトだけでなく、販売促進やリサーチなどを目的にお客様に電話をかける「アウトバウンド」コンタクトも一般的になり、アウトソーシングの活用によって、より積極的に利益を生む役割を期待されています。

インバウンドとアウトバウンド

コンタクトセンターにおける「インバウンド」と「アウトバウンド」の違いをもう少し見ていきましょう。

一言で表すと、インバウンドは「受注業務」、アウトバウンドは「発信業務」にあたります。具体的には次のような業務を担当します。

  • インバウンド……受注受付、テクニカルサポート、予約代行、コンタクト対応など
  • アウトバウンド……イベント案内、DMへのフォロー、販売促進、リサーチ業務など

インバウンド業務は主としてお客様の行動を起点とし、そこから生まれる業務です。一方、アウトバウンド業務は、マーケティング業務の一環を企業側から働きかける形で行います。

アウトソーシングとBPOの違い

アウトソーシングを考えるうえで、混同しがちなのが「BPO」です。

実際のところ、「アウトソーシング」と「BPO」については明確な違いは定義されておらず、企業によって捉え方が異なります。一般的な解釈では、おおむね次のような違いが挙げられるでしょう。

  • アウトソーシング……単独の業務や業務の一部を外部委託すること
  • BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)……一連の業務を企画から運用まで一括して外部委託すること

上記に基づいて考えると、コンタクトセンターの業務を単体で委託することは「アウトソーシング」に当たります。一方で、コンタクトセンター業務のほかに、決済・代金回収や物流センターの運営・管理といったバックエンド業務まで一括で委託すれば「BPO」です。BPOも「アウトソーシング」の一種ではありますが、より広範にわたる業務を委託できるため、一連のフローが効率化されるといったメリットが生じます。

アウトソーシングの理由

では、企業はなぜコンタクトセンター・アウトソーシングを導入するのでしょうか。一般的に、以下のような3つの理由が考えられます。

  • 自社のコア業務に集中したい
    企業内に電話窓口を設置すると、中核業務が中断されることがあります。お客様からの問い合わせやクレームへの対応に追われ、企画や営業などの業務に支障が出ると、企業は利益を生みにくくなります。
  • 設備投資などのコストが削減できる
    コンタクトセンターを一から作り上げるには、多くの設備が必要となります。電話機やパソコンなどのほか、机や椅子などの基本的な設備もすべてそろえなければならないため、多大なコストがかかります。
  • スタッフ数の調整がしやすい
    コンタクトセンターを社内に設置して自社スタッフ配属すると、繁忙期以外のシーズンに人数を減らすといった調整がしにくくなります。

コンタクトセンターを運営するためには、人的リソースの確保やコスト面での課題が生じます。アウトソーシングを活用することによって、効率化できる可能性があります。

アウトソーシングのメリット

実際にコンタクトセンター・アウトソーシングを導入するメリットとして、具体的に以下のような点が挙げられます。

  • 初期費用の節約が可能
    コンタクトセンター設置にかかる費用負担が少なく、場所の確保に必要な経費やスタッフの教育費といった初期費用の節約が可能です。
  • 設備や人材の維持・管理が不要
    設備や人材の維持・管理の業務も一括で依頼できるため、自社内の業務負担が軽減されます。
  • 高品質なサービスの提供が可能
    企業の評判を高く保つためには、コンタクトセンター開設当初からプロフェッショナルなサービスの提供が必要です。アウトソーシングなら、すでに多くの経験を積んだスタッフに業務を任せられるという安心感があります。

導入上の注意点

さまざまなメリットが得られるアウトソーシングですが、導入には次のような注意点もあります。

  • 高度に専門的な内容や自社の独自性が高い事項では、オペレーターが対応できないケースがある
  • クライアントと請負企業との間で、目指す方向性についての行き違いが生じやすい
  • 自社サービスの更新頻度が高いと、オペレーターが変化に対応しにくい
  • コンタクトセンターでの経験や知識を自社内に蓄積しにくい

こうしたデメリットを最小限に抑えるために、場合によっては自社のスタッフを常駐させるなどして対応していく必要があるでしょう。

メリットや注意点をふまえ、計画的なアウトソーシングを

アウトソーシングを導入するといっても、インバウンドまたはアウトバンドのどの形態を委託するのかによっても、検討すべき内容が異なります。場合によっては、BPOにしたほうがより高い利益を生み出せるかもしれません。自社業務において強化または改善すべき点を考えながら、どのような形態のコンタクトセンターにするか検討しましょう。また、アウトソーシングのメリットや注意点をふまえたうえで、委託企業に相談し、自社の状況に応じたベストなプランを立ててもらうと良いでしょう。

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参考:

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