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スーパーバイザー(SV)の研修とは?AI時代の「研修の存在意義」について。

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【要約】目的は、SVの基準を満たす人材を育成すること

スーパーバイザー(SV)の研修とは?SV研修の目的は、組織が求めるSVの基準を満たす人材を育成することです。SVには、業務遂行に必要な知識やスキルが明確に定義されており、それを身につけるために研修が実施されます。ただし、研修は単なる知識のインプットではなく、「わかる」から「できる」へと変化することが重要視されています。そのため、SVになるためには、研修を受け、実務に活かせるレベルに達する必要があります。単なる受講ではなく、現場で成果を出せるSVを育成することが研修の目的です。  

SVの研修は、何をやるのか?:SV研修では、まず2日間の座学で基礎知識を習得し、その後2ヶ月間のOJTを通じて実務に従事します。OJT期間中は、受講者が現場で学びを活かせるように「OJTトレーナー」がサポートし、研修内容の定着を支援します。座学だけでは不十分なため、実践を重視し、試行錯誤を繰り返しながらスキルを強化する仕組みになっています。SV研修は「受けたら終わり」ではなく、業務に活かせるまで継続的なフォローが行われるのが特徴です。  

AI時代の「研修の存在意義」:AIの進化により、知識のインプットはAIで代替できる部分が増えています。しかし、SV研修では、ロールプレイングやディスカッション、フィードバックといった実践的な学びが重要であり、これらはAIだけでは再現できません。WOWOWコミュニケーションズでは、独自の「サービスサイエンス研修」やコーチングスキルの強化を取り入れ、SVが組織全体の成長を支えられるような研修を提供しています。AI時代においても、人間同士の学びや実践を通じたスキル習得の重要性は変わらないのです。

SV研修の内容とは?

SV研修は、どのような内容で実施すべきなのか?

知識としては理解していても、実際の現場で適用できるとは限りません。研修で学んだことを実践に落とし込み、「できる」に変えるには仕組みが必要です。  

WOWOWコミュニケーションズのSV研修では、座学だけで終わらせず、OJTを活用した「実践型の学び」を提供しています。  

これにより、研修で得た知識を業務の中で確実に活かせるようになります。  

本稿では、SV研修の本質と「わかる」を「できる」に変える仕組み、そして、AI時代に求められる「研修の意義」についてご紹介します。

スピーカー

富樫 雄太

SNSマーケティング会社、研修会社などを経て、2016年に(株)WOWOWコミュニケーションズへ入社。部門のマネジメントに当たる傍ら、クライアント企業の品質改善のコンサルティング/人材育成/品質調査/フィードバック等を担当。

インタビュアー

原澤 耀

合同会社HARAFUJI Co-Founder COO | 大学在学中の19歳より株式会社ギャプライズにてBtoCデジタルマーケティング、BtoBマーケティング、法人営業に従事。その後、チーターデジタル株式会社にて法人営業を経て、 現在は合同会社HARAFUJIの共同創業者として独立。BtoBマーケティングを中心とした戦略および戦術支援事業に従事している。詳しくはこちら

SV研修の目的と「わかる」を「できる」にする仕組み

━━━スーパーバイザー(以下:SV)の研修を実施する目的とゴールは何でしょうか?

WOWOWコミュニケーションズにおけるSV向けの研修の目的は、WOWOWコミュニケーションズ求めるSVのクオリティーに必要な要件を満たす人材を育成することです。

具体的には、SVになる人材には持っておいてほしい知識とスキルを学んでもらうために研修を実施しています。

━━━要件を満たさなければ、SVになれないということでしょうか?

はい、SVは「こういう知識を持っている」「こういうスキルを持っている」人材であるといった人材要件定義があります。

そのスキルを身に付けるために、該当する研修を受けてもらっています。

この人材要件定義を満たすのが、WOWOWコミュニケーションズにおけるSV研修のゴールです。

━━━SVの研修において、重要視されていることはありますか?

重要視していることはいくつかありますが、一番大切なのは、「わかる」だけでなく「できる」ようになることです。

WOWOWコミュニケーションズの研修では、単に知識を習得するだけでなく、実際に業務の中で活かせるようになることを重視しています。  

━━━「できるようになる」というのは、具体的にどのように実現していくのでしょうか?  

研修は通常1日から2日間の座学で行いますが、それだけでは理解しただけで実際にできるようになったとは言えません。

そこで、研修終了後に2ヶ月間のOJT期間を設けています。

このOJT期間では、研修で学んだ内容を実務の中で実践してもらいます。そのうえで、自分自身で試行錯誤しながら取り組み、結果を振り返る機会を設けています。  

最終的には、「わかる」だけでなく「できる」ようになることを目指し、座学とOJTを組み合わせることで、確実にスキルを定着させる仕組みになっています。

━━━なぜ、「わかる」ではなく「できるようにする」ということを重要視するようになったのでしょうか?  

研修というのは、ただ受けるだけでは意味がないと考えています。

聞いて終わりになってしまい、結局仕事で活かされなかったり、受けたもののその後の行動が変わらなかったりすると、研修自体の価値が薄れてしまいます。  

そのため、「わかる」だけでは不十分で、実際の行動が変わるところまでをゴールに設定するようにしています。

研修を受けるだけで終わってしまっては効果が限定的になってしまうので、その先の「できる」につなげることを重要視しています。  

━━━研修のサービスを作る過程で、最初から「できる」を重視していたのでしょうか?仮説ですが、徐々に「わかる」から「できる」へと意識が変わっていったのではないかと推測しています。つまり、過去に「わかる」だけの研修ではうまくいかなかった経験があったのではないかと思うのですが、その背景について教えていただけますか?  

まさに、ご指摘のとおりですね。  

研修自体は以前から行っていましたが、単に「研修をやることが目的」になってしまい、受講者も受けて終わりという状態が続いていました。

せっかく忙しい中、時間を割いて研修を受けても、その後の行動が変わらなければ、研修の存在意義そのものが問われることになります。「変わらないのであれば、やらなくてもいいのでは?」という話になってしまうのです。  

一方で、適切な方法で研修を設計すれば、受講者が「これを仕事で活かしてみよう」と考え、実際の行動につながることも可能です。  

そういった試行錯誤を繰り返す中で、単に受講するだけの研修では不十分であると実感し、「やるのであれば、効果の高い研修にしよう」という意識に変わっていきました。

時間をかけてさまざまな経験を積み、失敗も重ねながら、最終的に「わかる」から「できる」へと意識がシフトしていった、というのが背景になりますね。

━━━最初の仮説としては、こうしたロジックや構造があるので、これを提供すれば「できるようになる」のではないかと考えます。しかし、実際には人間というものはそう簡単には変わらないという現実があるかと思います。  

SVの研修は、何をやるのか?

━━━SV研修の具体的な内容についてお伺いします。SVの研修について、OJTの話もありましたが、改めて具体的にどのような内容を実施されているのか教えてください。  

まず最初に、丸2日かけて座学による複数の研修プログラムを受けてもらいます。  基本的には朝から夜まで、例えば朝10時から夜8時までといったスケジュールで、2日間かけて実施します。  

その後、OJT期間に入ります。

OJT期間では、基本的に研修を受けた人が学んだ内容を現場に持ち帰り、実際の業務の中で活かすことを目的としています。  

具体的には、受講者自身が実践するのはもちろんですが、それだけでなくサポート体制も用意しています。WOWOWコミュニケーションズでは、このOJT期間に受講者を支援する「OJTトレーナー」という役割のスタッフを配置しています。  

OJTトレーナーは、受講者が研修で学んだことを実務の中で正しく実践できているかを確認し、フォローします。また、受講者が壁にぶつかったときには、相談相手としてアドバイスを行う役割も担っています。  

このOJT期間は約2ヶ月間設けられており、受講者が単独で学びを活かすのではなく、OJTトレーナーと二人三脚で実践しながらスキルを習得していくという流れになります。

━━━始めに座学を受けるとのことですが、座学の内容はAIで代替できるのではないしょうか?例えば、営業がうまくいかないときに「どうすればいい?」とAIに入力すれば「こう振り返るといい」といった回答をすぐに返してくれますよね。SVの研修においても、SVの人材要件を満たすための座学部分はAIで十分ではないかと考える人もいると思います。その点、WOWCOM Collegeが提供する研修の意義や価値はどこにあるのでしょうか?  

おそらく、AIで代替できる部分も今後増えていくと思います。例えば、単純な知識のインプット、用語の説明や基礎的な概念の理解などは、AIによる置き換えが進む可能性が高いでしょう。  

しかし、ロールプレイングや参加者同士のディスカッションなど、実践的な要素はAIだけでは再現が難しい部分です。

人間同士のやりとりを通じた学びやフィードバックのやり取りは、対面での研修でなければ得られない価値があると考えています。

したがって、知識の習得はAIの活用も視野に入れつつ、実践の場としての研修の価値を引き続き大切にしていきたいと考えています。

━━━座学の中で、あえてディスカッションの機会を設けている理由は何でしょうか?

やはり、聞くだけでは退屈になってしまい、なかなか内容が頭に入ってこないというのが大きな理由の一つです。  

また、聞いた後に自分の言葉で話すプロセスを取り入れることで、理解が深まり、より定着しやすくなるという効果もあります。

そのため、積極的にディスカッションの機会を設けています。  

━━━AIで代替できる部分としては、知識のインプットや用語の理解などが挙げられます。しかし、ディスカッションのようなアウトプットのプロセスを通じて、より深く学ぶ仕組みは、すぐにはAIでは置き換えられないということですね。  

━━━では、その座学におけるインプットの部分について、AIで代替できる可能性はあるとしても、WOWOWコミュニケーションズが提供するアウトプットの機会、つまりSVにとっての学びの中で「これは弊社しか持っていない」といえる独自のものはありますか?  

例えば、サービスサイエンス研修」というプログラムを2日間の研修の一部として実施しています。

これを提供している企業はあまり多くなく、おそらくWOWOWコミュニケーションズのように体系的に導入している会社は少ないのではないでしょうか。

また、SVの研修はいろいろな企業で行われていますが、WOWOWコミュニケーションズでは特に人材育成のスキル向上を重視しています。

SVは単に業務を管理するだけでなく、部下のスキルを伸ばし、成長をサポートする役割も担っています。そのため、WOWOWコミュニケーションズの研修では具体的なコーチングやティーチングの手法をしっかり学べるように設計しています。  

つまり、SVになるために必要な基本的な情報は世の中に出回っていますがWOWOWコミュニケーションズではその前提として「サービスサイエンス」の概念を重視し、一般的な研修とは異なる視点で研修を構築しています。

そのため、AIを活用すれば表面的な情報を得ることはできても、意味やつながりを理解し、実践的に活かすためのプロセスは難しい。

そういった部分をディスカッションを通じて深めていく仕組みが、現在のAIでは再現しづらいのではないかと考えています。

WOWOWコミュニケーションズ | コンタクトセンターのサービス資料3点セット

この記事を書いた人

猪越 みなみ

2023年WOWOWコミュニケーションズ入社。 過去カスタマーサポート、BPO業務のソリューションセールスに従事。 現在は、営業の経験を活かし、BtoBマーケティング領域の営業企画を担当。

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