カスタマーサービスの基本!FAQの効果とは?
「電話やメールをするのは面倒だし、手間がかかる、だけど解決しない」というあまり深刻ではない問題を抱えた顧客や消費者が頼りにするのがWEBサイトの「FAQ」や「よくある質問」のコーナーです。「ヘルプ」「Q&A」といった名称の場合もあります。これらは顧客対応の1つとして多くの企業サイトやサービスサイトに掲載されています。このコンテンツに充実した内容、回答が記載されていれば、業務の効率化につながり、多くの問題を解決することができます。
FAQを充実させるメリット
顧客が問題を自己解決できる、というのは大きなアドバンテージです。電話やメールなどで企業側にコンタクトをとることを面倒に感じる顧客は決して少なくなく、FAQの閲覧のみで問題が解決することで顧客満足度の上昇につながっていきます。
また、FAQを充実させることにより、サポートセンター(コンタクトセンター)、お客様窓口などへの問い合わせが減少し、通信費、人件費などを直接的に削減できます。企業側が顧客対応に割く時間が少なくなることでコスト削減に貢献できます。
「答え」が見つかりやすいFAQとは?
特定の「問い」を持ってWEBサイトを閲覧しているユーザーに、余計なストレスを与えてはいけません。ユーザーはFAQを頭から最後まで読みたくてサイトを訪れているわけではないのです。問題を解決するための「答え」がどこに書かれているのか、すぐにわかるのが大切です。どこに気をつけたら良いのでしょうか?
ページ構成が体系的にまとまっている
WEBサイトのデザインに合わせて、理解しやすいページ作成を心がけましょう。FAQをただ羅列するだけでなく、五十音順、ABC順などに並べるのは一つの方法です。
より重要なのは、疑問の種類によってカテゴリー分けを行い、情報を体系的に見せることです。ある程度FAQがたまってくると、「これはサービスの概要について」「利用料金に関する質問はこっち」などグループ分けが必要になります。ユーザーの視点に立って、各FAQがどんな大項目に分類できるかを考えましょう。
そして、一問一答形式だけでなく、フリーワードで検索できる機能なども実装すると、より親切なデザインと言えるでしょう。
FAQページの「入口」と「出口」を明確にする
FAQへのリンクをどこに張るかも重要です。せっかく充実したFAQページを作成しても、サイト内の導線がわかりにくいと、ユーザーに活用してもらえません。WEBサイトのどのページを閲覧していても、簡単にアクセスできることが望ましいとされます。
また、FAQに掲載されている情報だけでは解決できなかった場合に、すぐに顧客が次のアクションを起こせるページ(問い合わせメールフォームへのリンク、コンタクトセンターの電話番号など)につながるようにするとさらに良いです。
FAQを活用する
FAQに寄せられる質問や疑問は、WEBサイトを訪れた顧客のニーズそのものであることが多いです。サービスや製品を利用した顧客がなにを疑問に思ってWEBサイトを訪れているのか把握することで、情報を戦略的に活用することができます。例えば、FAQの閲覧履歴から疑問が集中している項目を探り出し、実際に顧客が求めている潜在的なニーズも発掘し、顧客にとっての課題をクリアしている製品開発や、新たにリリースするサービスの向上へつなげていくことができるのです。そして、自社で社内向けに顧客対応マニュアルを編成したり、顧客対応部署を新設したりする場合にも、顧客の声を反映した重要な情報源として活用できます。
また、WEBサイトのFAQページは随時、更新することが大切です。1つの問い合わせに対し、同じ課題を抱える顧客が10人はいると想定し、回答内容を刷新していくことで、常に最新情報を顧客に提供することができ、ホスピタリティの品質を高く、維持できるようになります。
FAQには新たな可能性も
FAQはただのお悩み相談コーナーではありません。積極的に情報を活用することで、顧客とのコミュニケーションツールとして大きく進化させることができます。コスト削減という重大な役割を担うだけでなく、新しいサービスや企業展開を戦略的に狙うことができる可能性を秘めています。