徹底解説!WEB広告の種類と仕組み
昨今、Webにつながるデバイスが増え、広告配信の技術が進むにつれて「Web広告」は急速に成長を遂げています。広告の種類が増え、ユーザーへのアプローチ方法が多様化していく一方で、企業のプロモーションに携わる方の中では「種類が多すぎて難しい…」「自社商材にはどの広告が合うのか分からない」といった声も多いのではないかと思います。そこで今回は、Web広告の種類やメリットについてご紹介します。
目次
Web広告の種類
Web広告の活用にあたり最も重要なことは、様々な広告の中から目的に合ったメニューを選ぶことです。こちらでは代表的な7つの種類について解説します。
1.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやスマホアプリなどの広告枠に掲載される広告です。具体的な種類としては、以下のようなものがあります。
① 純広告
純広告とは、特定のメディアの広告枠を買い取り、掲載する広告メニューです。Yahoo!JAPANなどの主要なメディアで提供されており、純広告の中でもサイトにバナーを掲載するパターンや記事や特設サイトの形式で掲載されるパターンなどがあります。配信枠を一定期間買い取るため媒体来訪ユーザーに確実にリーチすることができ、潜在層への認知拡大に有効です。
② アドネットワーク
多数のWebサイトやブログを集めて広告ネットワーク(アドネットワーク)を形成し、そのネットワーク内のサイトへ広告を配信する手法です。多種多様な配信面があるため、広告主はターゲットとしたいユーザーが閲覧しているWebサイトやブログ、またはそれらの配信カテゴリーに向けてピンポイントに配信が可能です。
③ DSP
DSPとはDemand-Side Platformの略称で、広告主側の為に用意された広告配信プラットフォームのツール名称のことを指します。アドネットワーク同様に複数の契約媒体(Webサイト)に対して広告を配信しますが、DSPの場合は複数のアドネットワークに対して広告が配信されます。DSP側が管理するユーザーの行動履歴等のデータを利用し「枠」よりも「人」ににあわせた広告配信ができるため、かなり細かく配信設計が可能な点がメリットです。
④ リターゲティング広告
Webサイトを訪問したユーザーに対して広告を表示する仕組みです。表示対象となるユーザーが限られるため配信母数も限定されますが、一度は商品やサービスに関心を抱いた顕在層に対してピンポイントに配信ができるため、高いクリック率が期待でき効果的なアプローチが可能です。
2. SNS広告
Twitter・Facebook・InstagramなどのSNSと通じて配信を行う広告で、SNSユーザーの属性や行動履歴を広告配信時に利用できる点がメリットです。SNS広告の中にもDSP的な側面を持つものなど様々な種類があり、潜在層への認知拡大から顧客層へのアプローチまで、幅広い活用が可能です。
3.リスティング広告
Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンでユーザーがあるキーワードで検索した時に、その検索結果に連動して表示される広告で「検索連動型広告」とも呼ばれます。キーワードごとに広告配信ができ、配信ターゲットも性別や年齢、エリアなど細かく設定できるため、少額予算からの広告運用が可能です。興味を持って検索したユーザーに対して広告が表示されるため獲得に繋がる確率(CV率)が高く、顕在層の獲得に適しています
4. 動画広告
動画広告はユーザーに対して動画で訴求する広告メニューで、リスティング広告やバナー広告と比べて圧倒的に多い情報量で訴求することができる配信手法です。クリエイティブの内容によって効果が大きく変動することが特徴です。
5. ネイティブ広告
ネイティブ広告は媒体に自然に溶け込むような形で配信される広告です。媒体がニュースメディアの場合は記事形式、SNSの場合は投稿形式で配信し、コンテンツの一部のように見られることを目的として配信されています。自然な流れで広告がユーザーの目に止まるため閲覧、クリックされやすいという点がメリットです。
6. 記事広告(タイアップ広告)
既存のWebメディアの中の一つの記事のような形でオリジナル記事を制作・掲載する広告のことです。企業がメディアと連携して制作する広告であるため、タイアップ広告ともいわれています。「広告」という体ではなく、あたかもそのメディアのコンテンツの一つであるかのように配信されるためユーザーに受け入れられやすく、主にブランディングなどを目的として活用されています。
7. アフィリエイト
特定の成果(購入や申込など)が発生した時点で報酬を支払うモデルの広告です。多くのWebサイトと個別に提携をしたり成果計測から支払いまでの仕組みが必要なことから、それらをとりまとめるASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)を介して取引をするのが一般的で、コンバージョン獲得が目的の施策で多く活用されています。
広告ってどうやって選べばいいの?
広告の種類を理解した上で、次に悩むのが広告の選定方法です。効果的な広告運用を目指すには、現時点の自社商材のターゲットを明確にし、ターゲットに合ったメニューを選定することが重要です。一般的な消費者の購買プロセスとして「認知」「理解促進」「購買検討」「購入」という4つのフェーズが存在しますが、自分たちがどのフェーズのユーザーを狙っていくのか、まずは検討しなければなりません。
そもそも商品の知名度が低ければ、認知を目的とした広告を実施しなければなりませんし、企業や商品の名前は広まっているものの良さが伝わっていないために売れないのであれば、理解促進を図る広告が必要です。
ターゲットの考え方とマッチする広告の種類をまとめると、以下のような図になります。
自社商材の立ち位置を把握し、どんなターゲットにどの広告をあてるのか、ユーザー目線に立ってひとつずつ検討して進めていくことが大切です。
最後に
Web広告は少額から出稿できるものが多く費用対効果も測定しやすいため、現代のプロモーションにおいて最適なツールといえます。日々新しい配信メニューが更新されていくため敬遠してしまいがちですが、きちんと種類や使い方を理解して活用することで必ずプロモーションの成功に繋がります。適切な広告を選び、効果的な広告運用を目指しましょう。