TOP 事例紹介 > 株式会社WOWOW 「カスタマーセンター」

C
a
s
e
S
t
u
d
y

株式会社WOWOW 「カスタマーセンター」
一人ひとりのお客さまとWOWOWをつなぐ工夫と取り組み  「人だからこそ提供できる”おもてなし”」
  • コンタクトセンター
  • データマーケティング
  • 応対品質向上サービス

   お客さまを想像し期待に応える    

 WOWOWカスタマーセンターは日本全域を対象とする有料衛星放送局のサポート窓口として、契約・番組・サービス等に関する様々な問合せに365日対応。現在は札幌・横浜・那覇の全国3つの拠点体制で運営しています。3拠点間で「業務のミラー化」がされており常にBCP対策がされている状態で業務を遂行しています。そのため、近年直面する自然災害やコロナ禍においてもセンターを閉鎖することなく、年中無休でお客さまへのサービス提供を継続しています。
また、当社が運営する全てのセンターでは、「おもてなしの心」という統一の品質ポリシーを掲げています。「おもてなしの心」とは、「お客さまに心から喜んでいただきたい」、「お客さまを想像し期待に応えたい」という配慮の気持ちを表す言葉です。



   お客さま応対に不可欠な3つの取り組み    


 表情や仕草などの変化からお客さまの状況を察知することができる対面接客とは異なり「顔の見えない接客業」であるカスタマーセンターは、情報が音声に限定されます。さらに近年加速するサービスの複雑化とニーズの多様化という点からも、お客さまの期待に応えるために理論や仕組みを使った3つの取り組みを行っています。

1、目に見えないサービスを科学する「サービスサイエンス」
 サービスサイエンスとは、サービスを分類・分解・モデル化することでサービス品質と生産性の向上を図る考え方です。6つに分解されたサービス品質とサービスの提供プロセスをかけあわせることで、顧客満足度を上げるポイントが見えてきます。この理論をカスタマーセンターの要である応対スクリプト開発に取り入れて研修・実践し、「顔が見えない接客業」においての上質なサービス提供に取り組んでいます。

2、十人十色を理解する「ソーシャルスタイル診断」
 頭で分かっていても難しいのが「相手に合わせた接し方」です。そこで、当社ではソーシャルスタイル理論(*)に基づき、人の言動を4つのスタイルに分けて分析し、相手が望ましいと感じる応対や相手の心をつかむ手法をトレーニングしていきます。
例えば、契約の場面において「時間がないので手短に説明して」と仰るお客さまは、決して怒っているのではなく意思表示をしていると捉えます。この場合、親切丁寧な説明をするのは逆効果ですので、「結論→理由を伝える→契約後の利用シーンを示す→結論」という手順で簡潔に説明していきます。
(*)アメリカの産業心理学者であるデビッド・メリル氏が提唱したコミュニケーションの理論


3、お客さまの見たい!を支える「番組レコメンド支援システム」
 WOWOWでは、映画・ドラマ・スポーツ・音楽・ステージなど、様々なジャンルにわたり多くの作品が放送・配信されています。その中から一人ひとりのニーズに応えていきたいのですが、毎月入れ替わる作品の全てを記憶することは困難であり、WOWOWがオススメする作品(パワープッシュ)を紹介するだけではOne-to-Oneの番組視聴に繋がりません。
そこで、好き(Like)から理由(Why)を紐解き、お客さまの深層情報(キモチ)に沿った番組提案を行うことができる「番組レコメンド支援システム」というツールを作成・活用しています。このツールには、映画・ドラマなど各作品に対し基本情報のジャンルや出演者だけでなく、作風や視聴した時に感じる雰囲気・気分などの構成要素が登録されています。好みやご覧になった番組をヒアリングしシステムに入力することで、お客さまに"ささる"番組を導き出すことが可能となり、キモチに寄り添った番組提案を行うことでロイヤリティ向上に取り組んでいます。



カスタマーセンター①.jpg



   オペレータを支えるのは「繋がり・やりがい・楽しさ」    

 オペレータは企業とお客さまを繋ぐ最前線です。一人ひとりが「おもてなしの心」を体現できるような働きやすい環境が大切です。
お客さまから届いた感謝やお礼の言葉は社内共有するだけでなく、センター全体で感謝や称賛を送り合う仕組みを構築し、離れていても一緒に働くメンバーと繋がりややりがいを感じながら働ける環境づくりに取り組んでいます。。



カスタマーセンター②.png



また、定期的な従業員満足度調査を行い人材定着・離職課題の改善にも力を注いでいます。50問ほどの質問回答をもとに 15 項⽬で分析し、部署・年代・性別等のカテゴリでアンケート集計された結果をもとに仮説を立てて、ピンポイントに打ち手を講じて根本的な課題解決に取り組むことで、従業員のロイヤリティ向上とお客さま応対品質アップを目指しています。

さらにWOWOW放送番組と連動した各種イベントやハロウィン等の季節イベントを積極的に開催しています。WOWOW=エンターテインメント企業で働いていることを体感し、職位や立場の垣根・拠点の距離を越えたイベントを通して、互いの距離がグッと縮まり連動感・一体感を創出しています。
カスタマーセンター③.png


   あらたな "おもてなし像"へ    


 カスタマーセンターにお電話いただいた方への顧客満足度調査では、「非常に満足」・「満足」の割合が平均90%超の数値で推移。20年以上にわたり培ってきた経験と実績が私たちの最大の武器です。この武器と人材の力を最大限引き出すため、前述の取組み以外にもオペレータを支援するAIシステムや対話に寄り添う感情解析システムなど様々なことに取り組んできました。WOWOWをより楽しんでいたただけるコミュニケーションを目指し、今後も理論やテクノロジーを取り入れた、あらたな"おもてなし像"を模索し続けていきます。


関連事例:株式会社WOWOW 「応対品質向上サービス」